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リリィ、はちみつ色の秘密(The Secret Life of Bees)

養蜂のシーンもきちんと描かれており、いい作品だという評判をみかけて映画館へ。

監督・脚本: ジーナ・プリンス=バイスウッド
キャスト: ダコタ・ファニング、クイーン・ラティファ、ジェニファー・ハドソン

1960年代のアメリカ南部が舞台。人種差別が人々の心に深く根ざしている様子はほんの数十年前のこととは理解し難いほど。心に深い傷を負う14歳のリリィはメイドのロザリーが不当に差別されたことをきっかけに家出、養蜂業で成功しする黒人3姉妹と出会い、自らのトラウマを克服していくというストーリー。

登場する女性たちがそれぞれが魅力的にあふれ、したたかに生きている一方で、男性たちが「みえない恐怖」にかられて暴力を振るっている様子は現代社会にも通じる構図がみえるようで、なにかこう胸のすくような思いがしました。

みつばちも、働き蜂として活躍しているのはすべて雌。自らの体重よりも思い蜜を運ぶことに一生を費やすという彼女たちに負けないくらい、もっともっと女性たちががんばって、おおらかなやさしさですべてを包み込んでしまえるようになれば、きっと世の中の争いごともぐっと減るはず。

「みつばちたちが暮らす場所こそが世界なのよ」という黒人姉妹の長女オーガストのコトバがココロに残りました。

ただ、邦題のイメージがちょっと甘すぎるような気がして残念。原題のほうがだんぜんしっくりきます。日本で公開するにはやっぱり邦題が必要なのかな。時折、思わずうなっちゃうような邦題に出会う楽しみもあるんだけど、この作品についてはタイトルをみただけだったら映画館に足を運ぶことはなかったような。なかなか骨太ないい作品だったので、見過ごさなくてよかった~。

養蜂に関する英語も興味深いものがたくさんありました。養蜂の世界観を少だけ覗くことができたようで、それもとてもうれしかったです。

私の頭の中は完全にみつばちだらけです(笑)。

投稿者 sunameri : 2009年04月09日 23:24

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