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雑食動物のジレンマ(上)
しばらく机の上の山の一部になっていたのだけれど、読み始めたらおもしろくておもしろくて夢中になってしまった一冊。
「雑食動物のジレンマ(上)」マイケル・ポーラン(著)、ラッセル秀子(翻訳)
おもしろいというのは愉快ということじゃなくて、興味深いという意味です。
トウモロコシの加工の話なんて、「や、やだーーーっ」と叫びながら読みました。どちらかというと不愉快な話のほうが多いかも。
でも、愉快とか、不愉快とかを超えて、私の知りたい!という気持ちを満たしてくれる本でした。あぁ、もっと早く読めばよかった。
先月のこどもクッキングで「酒かす」の話をしていたら、小学生のお子さんが社会科見学で訪れたという「カントリーエレベーター」の話を始めました。私は「カントリーエレベーター」というコトバを聞くのが初めてで、なんの話なのかさっぱりわからず。お子さんにいろいろ質問して、お米の倉庫のこと?と判明するのにだいぶ時間がかかったのでした。私がお米で日本酒を作ること、そのときに酒かすがでる話をしたので、お米つながりでカントリーエレベーターの話がでてきたよう。
この本では、カントリーエレベーターついても取り上げられていました。農家からカントリーエレベーター(穀物倉庫)に集まってくるトウモロコシはいつの間にか「食べ物」から「商品(コモディティ)」へとその概念が変わってしまうという話。地面にちらばるトウモロコシが雨にぬれ、土にまみれているという件には胸がちくちく痛みました。食べ物が食べ物としての扱いを受けないなんて悲しすぎる!
そして「カントリーエレベーターはね、すごくへんな匂いがしていて臭かったの。」と言ってたお子さんの表情を思い出し、どんよりと重たい気持ちになったのでした。
もうひとつショッキングだったのが、肥料をつくる天然ガス、殺虫剤の製造、トラクターや輸送に使われる化石燃焼をすべて合わせると、1カロリーの食糧をつくるのに、1カロリー以上の化石燃料エネルギーを使っていることになるという話。
つまり、人間よりも自動車のほうがエコってこと?!(妙な敗北感orz)
畜産やオーガニック産業についても、とっても興味深い内容でした。さっそく読み始めた下巻も夢中になっています。
雑食動物のジレンマ / The Omnivore's Dilemmaomnivore
1.植物と動物の両方を含む、あらゆる種類、あるいは多岐にわたる種類の食べ物を食べる動物。雑食動物。
2.幅広い分野に好奇心を持ち、あるものは何でも読み、勉強し、概して吸収する者。
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ごはんメモ
< 今日の夕ごはん >
牛すじカレー、福神漬け、自家製らっきょう、麦茶
*あみもの部の部活前の軽食。冷蔵庫でねかせておいたカレーを部員と一緒にいただきました。
投稿者 sunameri : 2011年03月05日 23:05
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